PSP goについて色々考えてみるよ!(後編:ソフトについてのお話)
アクセス解析を導入しているので、どのサイトを経由してここにアクセスしたのかが分かるようになっているんですが、ここ数日は『PSP go』について検索してここに来る人が多くなっているみたいですね。
ゲームメーカー勤務経験者として、『PSP go』について理解して欲しい事もあるので、今日も頑張ろうと思っていると~ふだよ!
まずは、前回の記事についてのお詫びと言うか訂正情報です。
前回、USB接続の周辺機器に関して
『現在の所、これらの周辺機器を使用できるようにする変換アダプターのような物は発表されておりません。』
としていたんですが、下記のサイトに
●今わかる、PSP goのすべて
「既存モデルに対応のワンセグチューナー、GPS レシーバー、カメラについては、PSP go でも使用できるようになる専用アタッチメントの導入を検討しております」
と言う記載がありました。
この情報はSCE広報部よりの回答と言う事なので、正式な回答と考えて良いでしょう。
まだ発売する事が決定した訳ではありませんが、変換アダプターらしき物が発売される可能性は高い事が分かります。
すみません。前回の記事を書いてアップした後にこの記事を確認しました・・・orz。
調査不足でした。申し訳ありません。
それから『PSP go』の表記についてなんですが、僕は『PSP Go』だと思っていたんですが、SCEの公式サイトの記事などを確認すると『PSP go』と記載されているので、おそらく『go』が正式な表記なのでしょう。
ユーザーとしては大した事ではないのかもしれませんが、ケジメとして『PSP go』で統一していこうと思います。
さてさて、では気を取り直して『PSP go』のソフトについて考えて行きましょう。
書き終えてから見直したら結構長くなりました(笑)。
まずは、こちらのサイトをご覧ください。
●E3 2009特別編 SCE 平井一夫CEO インタビュー
このインタビューには色々重要な事が書かれています。
今回はこのインタビューを参考にして行きたいと思います。
●『PSP go』のソフトはダウンロード販売(DL販売)
結構誤解している人もいるみたいなんですが、『PSP go』発売後は従来のUMD版ソフトを発売しなくなる訳ではありません。
あくまで『PSP go』で使用するゲームソフトはダウンロード販売になると言うだけです。
インタビューでも平井社長が答えていますが、SCEは基本的にUMD版とDL販売の両方を行っていくそうです。
知らない人もいるかもしれませんが、この販売方式は現在のPSP市場に既に存在しています。
『パタポン2 ドンチャカ♪』とPSP版『無限回廊』はUMD版とDL版の両方が発売しています。
『PSP go』ではこれらのタイトルと同じようにUMD版とDL版を併売していくと言う方針です。
とは言え、全てのソフトがUMD版とDL版で発売すると言う訳では無いようです。
インタビューでも回答していますが、容量の小さいソフトなんかはDL販売のみになる可能性もあるそうです。
PS3でも同じような事をやっていますし、DSiのニンテンドーDSiウェアと同じだと考えれば、それほど心配するような事はないと思います。
インタビューでも
『グランツーリスモのような「大型」タイトルだと思いますが、そういったものはまさしく「ディスクとネット」です。』
と回答していますしね。
しかし、UMD版とDL版の併売と言う方針は、今の所ファーストパーティーであるSCEだけの話です。
インタビューでも『サードパーティーについてはSCE側から縛る事はできない』と回答しています。
とは言え、サードパーティーにとってもUMDを生産する必要のないDL版の存在は魅力的ではあると思います。
決定的な根拠はありませんが、サードパーティーもUMD版とDL版の併売をしていくんじゃないですかね?
●DL版は『PSP go』専用ではない
インタビューでもちゃんと
『同じです。PSP goに対して配信するのは、PSPでも楽しめます。 』
と回答しています。
『PSP go』でのDL販売と言うのは前述の『パタポン2』や『無限回廊』のようなビジネスモデルの拡大であり、『PSP go』の為に新しく生み出された販売方式ではないと言う事ですね。
・・・この事自体は悪い話ではなく、むしろ良い話のはずなんですが・・・従来のPSPからPSP goへ買い換える必要性はまったく感じられないんですよね。
やっぱり新規ユーザーがメインターゲットなんでしょうかね?
また、このネタを否定する事になってしまいますが、PSP goでは時計やカレンダーと言ったアプリケーションがあるので、もしかしたらそういったアプリソフトで『PSP go専用ソフト』が登場する可能性は考えられます。
●既存のUMDソフトをDL版に変更できるのか?
この件については2つの話題があります。
一つ目はインタビューでも語られている事になります。
『1つはファーストパーティー。これは社内で調整ができます。ですから「パブリシャー」としての意見になりますが、
なるべく、積極的に古いカタログタイトルについても、PSNでちゃんと販売して、楽しんでいただけるようにしていこうと思っています。』
早い話が、今までUMDで発売していたソフトは『(SCEタイトルは)DL版を用意してPlayStation@Storeで販売して行く方針』と言う事ですね。
サードパーティに関してはUMD版とDL版の併売と同じように『強制はできない』って事らしいです。
『PSP go』ユーザーも現在UMD版で発売しているソフトをプレイ出来るようになると考えて良いでしょう。
サードパーティーにとってもUMD生産の手間が無くなるので、DL版を用意する可能性はあると思いますよ。
ただし、この件に関しては利権門題があり全てのUMD版ソフトをDL版にできる訳ではないと言う事です。
インタビューでは
『サードパーティーだろうと、ファーストパーティーだろうと、UMDで出したタイトルがネットで販売されることについて、ちゃんと権利をクリアーした形でないといけない。』
と回答しています。
利権問題と言うのは結構面倒な決め事をして契約が結ばれる事多く、UMD版のソフトをDL版にして販売するとなった場合解決しなくてはならない門題が発生する可能性が大きいです。
分かりやすいのだと、キャラクター版権のあるゲームソフトですね。
詳しく説明すると、僕自身理解できていない所もあって難しいんですが、簡単に説明しますと、
・版権物ソフトをいつからいつまで生産・出荷・販売する権利(メーカーが版権を利用できる期間)
・版権物を何に利用して、何に利用しないと言う制約(版権の利用範囲)
と言った所がDL販売で解決しなくてはならない利権問題の代表例だと思います。
少なくともこれらを解決しない限りUMD版ソフトをDL版にして販売する事はできません。
インタビューで言う『利権をクリアーした形』と言うのはそう言う事だと思います。
そして二つ目はインタビューでは話題になっていない事なんですが、ユーザーが現在所有しているUMD版ソフトをDL版として利用する方法についてです。
現在この件について正確な情報はありませんが、
●E3 09: ソニー、ユーザーの所持するUMDをデジタル版に交換するサービスを計画中
と言う記事があります。
この記事の出所は海外のSCEのインタビューらしく、詳細は不明です。
E3での話と言う事もあり、この記事の計画そのものはアメリカのSCEの計画で日本のSCEではありません。
しかし、既存のPSPユーザーに対するフォローとしては非常に順当なサービスだと思います。
もしかしたら、日本でもこれと同様のサービスを行う事も考えられます。
その場合交換作業を『SCEが行うのか?』とか『各メーカーが行うのか?』と言った問題点も出てきますが、今の所一番現実的に実践可能なサービスだと思いますよ。
また、このサービスが実際の物となっても、前述している利権問題が解決しておらずDL版が用意できないソフトに関してはやはり『PSP goではプレイ出来ない可能性』は考えられます。
●DL販売と販売店
『PSP go』のソフトはDL販売のみになると言う事で色々な所で話題になっていましたね。
●PSP Go!に販売店激怒!? ゲームのダウンロード専用化について考えてみた
●新型PSP(DL専用)発表に小売店が激怒 「私達お店はもういらないって事?」
現在の所、DL販売の詳細についての正式発表はありません。
しかし、前述しているように『パタポン2』や『無限回廊』のような既存の販売方式の拡大なので、それほど心配する物では無いように思えます。
今後販売店に対する商品販売形式については想像できる事はあります。
現在PSPでは『パタポン2』や『無限回廊』、『ゲームアーカイブス』のようなDL販売が既に存在しています。
おそらく、この販売方法は当然残ると思います。
次にインタビューでもあったUMD版とDL版の併売が行われれば、販売店には今までどおりUMD版が入荷して販売ができる事になるでしょう。
そして、新しい販売形式が生まれるかもしれません。
それは『プロダクトコードの店頭販売』です。
『PlayStation®Store』では既に『プロダクトコード』によるコンテンツダウンロードと言うサービスが行われています。
例としては『アイドルマスターSP』ですね。
UMD版と同じようにDL版のプロダクトコードを店頭に販売するようにすれば、ユーザーは店頭でもUMD版とDL版のどちらかを選ぶ事ができますし、もしDL版のプロダクトコードが売り切れだったら店頭で『プレイステーション ネットワーク カード』を購入して、『PlayStation®Store』から購入すると言う手段も取れると思います。
当然UMD版とDL版のプロダクトコードには値段の差が生まれる事になると思いますが、その辺の販売店やユーザーへのフォローは、SCEや各メーカーの値段設定でどうにかできるのではないかと思います。
こう考えていくと『PSP』と言うプラットフォームでは既にDL販売の下地とも言える環境は整っていると言えるかもしれませんね。
また、UMD版にDL版プロダクトコードを同梱すると言うのはやらないと思うんですよね。
この方法でやると、DL版を手に入れてUMD版だけ中古に売ると言う手法が成り立ってしまいますし、これを踏まえてソフトの値段を吊り上げるとバカみたいな金額になると思うんですよ。
著作権の問題点もありますし、この方法はちょっと現実的ではないと思います。
●DL販売の問題点
前回少しだけ触れているんですが、『PSP go』の無線LANの規格が『IEEE 802.11b準拠』である事が非常に気になります。
従来のPSP-1000~3000も『IEEE 802.11b準拠』なんですが、これについては仕方ないとしてもDLしかできない『PSP go』で『IEEE 802.11b』では通信速度が遅すぎる気がします。
自宅にPCがあって、ネットに接続できる環境がある人はUSBでPSP goをPCを接続してソフトのDLやPC内のデータを転送する様にできるので大した問題じゃありませんが、自宅にネット環境を持っていない『PSP goユーザー』に取っては大きな問題です。
『IEEE 802.11b準拠』の無線LANでは、どう頑張っても(光回線を利用しても)通信速度を11Mbps以上にする事はできません。
無線LANの通信は周囲の環境によって電波が阻害され、11Mbpsからさらに通信速度が下がっていく事になります。
現実的な通信速度は1~5Mbpsくらいになる事も考えられます。
有線での通信速度が遅ければ、その速度からさらに電波障害で速度は低下していきます。
ネット上で見かけた話なんですが、ゲームアーカイブスで配信されている『FF7インターナショナル』(容量約1.7GB)を『PlayStation@Spot』でダウンロードしようとした所、所要時間が10時間と表示された方もいるようです。
ネット環境を持っていないとはいえ、店頭のPlayStation@Spotでこれだけの時間をかけてソフトを購入しようと思う人はいないと思うんですよねぇ・・・。
UMDソフトの1枚の最大容量は1.8GBですが、全てのPSPソフトがそれだけの容量を使っている訳ではありません。
しかし『空の軌跡SC』や『CLANNAD』はUMD2枚組みと言う大ボリュームです。
正確な容量はわかりませんが、ゲームアーカイブスの『FF7インターナショナル』よりはるかに容量が小さいと言うのは考え難いでしょう。
こういった大容量タイトルを通信速度の遅い無線LAN『IEEE 802.11b』でDL購入ってかなり無茶があると思いませんか?
それとも『PlayStation@Spot』ではなく、自宅にネット環境を用意してそちらでDL購入しろって事なんでしょうかね?
でもそうなると、前述の『店頭でのDL版プロダクトコードの販売』ってあまり意味が無くなってしまうんですよねぇ・・・。
僕が勝手に予想してるだけではありますが・・・。
都心部はネット環境を用意しやすいですけど、田舎の方では光回線はどころかADSLも満足に利用できない地域もあります。
SCEとしてはこの辺をどう考えているんでしょうね・・・。
ネット環境を用意できないユーザーは切り捨てって事なんですかねぇ・・・?
そうなるとUMD版の需要は今後もある訳ですから、販売店が気にするような販売店は不要なんて事にはならないと思います。
せめて『IEEE 802.11b/g準拠』であれば『IEEE 802.11g』で接続した時は最大約54Mbpsの速度になるので、多少はマシになるとは思うんですがねぇ・・・。
さて、またも長くなってしまいましたが、現在の僕の『PSP go』の印象は相変わらず微妙です。
現在公開されている情報からすると、PSP-1000~3000を利用しているユーザーがPSP goに買い換える必要性はまったく感じられません。
今現在僕はPSP-2000を利用していますが、PSP goでゲームをプレイする気にはならないですね。
せいぜい、音楽や動画の為のオーディオプレイヤーとしてしか価値を見出せていません。
何か、こう、『これは・・・!』と思わせるような『何か』がないとPSP goって伸び悩むと思うんですよねぇ・・・。
任天堂の大ヒットハードである『DS Lite』の後継機『DSi』は順調に伸びていますが、『PSP go』は伸びないような気がするなぁ・・・。
発売日が11月1日ですから、おそらく日本向けの詳細が発表されるのは9月24~27日の『東京ゲームショウ』じゃ無いですかね?
それまではまぁ、生暖かい目で見守って行きましょう。
ではでは、今日はここまで。
ゲームメーカー勤務経験者として、『PSP go』について理解して欲しい事もあるので、今日も頑張ろうと思っていると~ふだよ!
まずは、前回の記事についてのお詫びと言うか訂正情報です。
前回、USB接続の周辺機器に関して
『現在の所、これらの周辺機器を使用できるようにする変換アダプターのような物は発表されておりません。』
としていたんですが、下記のサイトに
●今わかる、PSP goのすべて
「既存モデルに対応のワンセグチューナー、GPS レシーバー、カメラについては、PSP go でも使用できるようになる専用アタッチメントの導入を検討しております」
と言う記載がありました。
この情報はSCE広報部よりの回答と言う事なので、正式な回答と考えて良いでしょう。
まだ発売する事が決定した訳ではありませんが、変換アダプターらしき物が発売される可能性は高い事が分かります。
すみません。前回の記事を書いてアップした後にこの記事を確認しました・・・orz。
調査不足でした。申し訳ありません。
それから『PSP go』の表記についてなんですが、僕は『PSP Go』だと思っていたんですが、SCEの公式サイトの記事などを確認すると『PSP go』と記載されているので、おそらく『go』が正式な表記なのでしょう。
ユーザーとしては大した事ではないのかもしれませんが、ケジメとして『PSP go』で統一していこうと思います。
さてさて、では気を取り直して『PSP go』のソフトについて考えて行きましょう。
書き終えてから見直したら結構長くなりました(笑)。
まずは、こちらのサイトをご覧ください。
●E3 2009特別編 SCE 平井一夫CEO インタビュー
このインタビューには色々重要な事が書かれています。
今回はこのインタビューを参考にして行きたいと思います。
●『PSP go』のソフトはダウンロード販売(DL販売)
結構誤解している人もいるみたいなんですが、『PSP go』発売後は従来のUMD版ソフトを発売しなくなる訳ではありません。
あくまで『PSP go』で使用するゲームソフトはダウンロード販売になると言うだけです。
インタビューでも平井社長が答えていますが、SCEは基本的にUMD版とDL販売の両方を行っていくそうです。
知らない人もいるかもしれませんが、この販売方式は現在のPSP市場に既に存在しています。
『パタポン2 ドンチャカ♪』とPSP版『無限回廊』はUMD版とDL版の両方が発売しています。
『PSP go』ではこれらのタイトルと同じようにUMD版とDL版を併売していくと言う方針です。
とは言え、全てのソフトがUMD版とDL版で発売すると言う訳では無いようです。
インタビューでも回答していますが、容量の小さいソフトなんかはDL販売のみになる可能性もあるそうです。
PS3でも同じような事をやっていますし、DSiのニンテンドーDSiウェアと同じだと考えれば、それほど心配するような事はないと思います。
インタビューでも
『グランツーリスモのような「大型」タイトルだと思いますが、そういったものはまさしく「ディスクとネット」です。』
と回答していますしね。
しかし、UMD版とDL版の併売と言う方針は、今の所ファーストパーティーであるSCEだけの話です。
インタビューでも『サードパーティーについてはSCE側から縛る事はできない』と回答しています。
とは言え、サードパーティーにとってもUMDを生産する必要のないDL版の存在は魅力的ではあると思います。
決定的な根拠はありませんが、サードパーティーもUMD版とDL版の併売をしていくんじゃないですかね?
●DL版は『PSP go』専用ではない
インタビューでもちゃんと
『同じです。PSP goに対して配信するのは、PSPでも楽しめます。 』
と回答しています。
『PSP go』でのDL販売と言うのは前述の『パタポン2』や『無限回廊』のようなビジネスモデルの拡大であり、『PSP go』の為に新しく生み出された販売方式ではないと言う事ですね。
・・・この事自体は悪い話ではなく、むしろ良い話のはずなんですが・・・従来のPSPからPSP goへ買い換える必要性はまったく感じられないんですよね。
やっぱり新規ユーザーがメインターゲットなんでしょうかね?
また、このネタを否定する事になってしまいますが、PSP goでは時計やカレンダーと言ったアプリケーションがあるので、もしかしたらそういったアプリソフトで『PSP go専用ソフト』が登場する可能性は考えられます。
●既存のUMDソフトをDL版に変更できるのか?
この件については2つの話題があります。
一つ目はインタビューでも語られている事になります。
『1つはファーストパーティー。これは社内で調整ができます。ですから「パブリシャー」としての意見になりますが、
なるべく、積極的に古いカタログタイトルについても、PSNでちゃんと販売して、楽しんでいただけるようにしていこうと思っています。』
早い話が、今までUMDで発売していたソフトは『(SCEタイトルは)DL版を用意してPlayStation@Storeで販売して行く方針』と言う事ですね。
サードパーティに関してはUMD版とDL版の併売と同じように『強制はできない』って事らしいです。
『PSP go』ユーザーも現在UMD版で発売しているソフトをプレイ出来るようになると考えて良いでしょう。
サードパーティーにとってもUMD生産の手間が無くなるので、DL版を用意する可能性はあると思いますよ。
ただし、この件に関しては利権門題があり全てのUMD版ソフトをDL版にできる訳ではないと言う事です。
インタビューでは
『サードパーティーだろうと、ファーストパーティーだろうと、UMDで出したタイトルがネットで販売されることについて、ちゃんと権利をクリアーした形でないといけない。』
と回答しています。
利権問題と言うのは結構面倒な決め事をして契約が結ばれる事多く、UMD版のソフトをDL版にして販売するとなった場合解決しなくてはならない門題が発生する可能性が大きいです。
分かりやすいのだと、キャラクター版権のあるゲームソフトですね。
詳しく説明すると、僕自身理解できていない所もあって難しいんですが、簡単に説明しますと、
・版権物ソフトをいつからいつまで生産・出荷・販売する権利(メーカーが版権を利用できる期間)
・版権物を何に利用して、何に利用しないと言う制約(版権の利用範囲)
と言った所がDL販売で解決しなくてはならない利権問題の代表例だと思います。
少なくともこれらを解決しない限りUMD版ソフトをDL版にして販売する事はできません。
インタビューで言う『利権をクリアーした形』と言うのはそう言う事だと思います。
そして二つ目はインタビューでは話題になっていない事なんですが、ユーザーが現在所有しているUMD版ソフトをDL版として利用する方法についてです。
現在この件について正確な情報はありませんが、
●E3 09: ソニー、ユーザーの所持するUMDをデジタル版に交換するサービスを計画中
と言う記事があります。
この記事の出所は海外のSCEのインタビューらしく、詳細は不明です。
E3での話と言う事もあり、この記事の計画そのものはアメリカのSCEの計画で日本のSCEではありません。
しかし、既存のPSPユーザーに対するフォローとしては非常に順当なサービスだと思います。
もしかしたら、日本でもこれと同様のサービスを行う事も考えられます。
その場合交換作業を『SCEが行うのか?』とか『各メーカーが行うのか?』と言った問題点も出てきますが、今の所一番現実的に実践可能なサービスだと思いますよ。
また、このサービスが実際の物となっても、前述している利権問題が解決しておらずDL版が用意できないソフトに関してはやはり『PSP goではプレイ出来ない可能性』は考えられます。
●DL販売と販売店
『PSP go』のソフトはDL販売のみになると言う事で色々な所で話題になっていましたね。
●PSP Go!に販売店激怒!? ゲームのダウンロード専用化について考えてみた
●新型PSP(DL専用)発表に小売店が激怒 「私達お店はもういらないって事?」
現在の所、DL販売の詳細についての正式発表はありません。
しかし、前述しているように『パタポン2』や『無限回廊』のような既存の販売方式の拡大なので、それほど心配する物では無いように思えます。
今後販売店に対する商品販売形式については想像できる事はあります。
現在PSPでは『パタポン2』や『無限回廊』、『ゲームアーカイブス』のようなDL販売が既に存在しています。
おそらく、この販売方法は当然残ると思います。
次にインタビューでもあったUMD版とDL版の併売が行われれば、販売店には今までどおりUMD版が入荷して販売ができる事になるでしょう。
そして、新しい販売形式が生まれるかもしれません。
それは『プロダクトコードの店頭販売』です。
『PlayStation®Store』では既に『プロダクトコード』によるコンテンツダウンロードと言うサービスが行われています。
例としては『アイドルマスターSP』ですね。
UMD版と同じようにDL版のプロダクトコードを店頭に販売するようにすれば、ユーザーは店頭でもUMD版とDL版のどちらかを選ぶ事ができますし、もしDL版のプロダクトコードが売り切れだったら店頭で『プレイステーション ネットワーク カード』を購入して、『PlayStation®Store』から購入すると言う手段も取れると思います。
当然UMD版とDL版のプロダクトコードには値段の差が生まれる事になると思いますが、その辺の販売店やユーザーへのフォローは、SCEや各メーカーの値段設定でどうにかできるのではないかと思います。
こう考えていくと『PSP』と言うプラットフォームでは既にDL販売の下地とも言える環境は整っていると言えるかもしれませんね。
また、UMD版にDL版プロダクトコードを同梱すると言うのはやらないと思うんですよね。
この方法でやると、DL版を手に入れてUMD版だけ中古に売ると言う手法が成り立ってしまいますし、これを踏まえてソフトの値段を吊り上げるとバカみたいな金額になると思うんですよ。
著作権の問題点もありますし、この方法はちょっと現実的ではないと思います。
●DL販売の問題点
前回少しだけ触れているんですが、『PSP go』の無線LANの規格が『IEEE 802.11b準拠』である事が非常に気になります。
従来のPSP-1000~3000も『IEEE 802.11b準拠』なんですが、これについては仕方ないとしてもDLしかできない『PSP go』で『IEEE 802.11b』では通信速度が遅すぎる気がします。
自宅にPCがあって、ネットに接続できる環境がある人はUSBでPSP goをPCを接続してソフトのDLやPC内のデータを転送する様にできるので大した問題じゃありませんが、自宅にネット環境を持っていない『PSP goユーザー』に取っては大きな問題です。
『IEEE 802.11b準拠』の無線LANでは、どう頑張っても(光回線を利用しても)通信速度を11Mbps以上にする事はできません。
無線LANの通信は周囲の環境によって電波が阻害され、11Mbpsからさらに通信速度が下がっていく事になります。
現実的な通信速度は1~5Mbpsくらいになる事も考えられます。
有線での通信速度が遅ければ、その速度からさらに電波障害で速度は低下していきます。
ネット上で見かけた話なんですが、ゲームアーカイブスで配信されている『FF7インターナショナル』(容量約1.7GB)を『PlayStation@Spot』でダウンロードしようとした所、所要時間が10時間と表示された方もいるようです。
ネット環境を持っていないとはいえ、店頭のPlayStation@Spotでこれだけの時間をかけてソフトを購入しようと思う人はいないと思うんですよねぇ・・・。
UMDソフトの1枚の最大容量は1.8GBですが、全てのPSPソフトがそれだけの容量を使っている訳ではありません。
しかし『空の軌跡SC』や『CLANNAD』はUMD2枚組みと言う大ボリュームです。
正確な容量はわかりませんが、ゲームアーカイブスの『FF7インターナショナル』よりはるかに容量が小さいと言うのは考え難いでしょう。
こういった大容量タイトルを通信速度の遅い無線LAN『IEEE 802.11b』でDL購入ってかなり無茶があると思いませんか?
それとも『PlayStation@Spot』ではなく、自宅にネット環境を用意してそちらでDL購入しろって事なんでしょうかね?
でもそうなると、前述の『店頭でのDL版プロダクトコードの販売』ってあまり意味が無くなってしまうんですよねぇ・・・。
僕が勝手に予想してるだけではありますが・・・。
都心部はネット環境を用意しやすいですけど、田舎の方では光回線はどころかADSLも満足に利用できない地域もあります。
SCEとしてはこの辺をどう考えているんでしょうね・・・。
ネット環境を用意できないユーザーは切り捨てって事なんですかねぇ・・・?
そうなるとUMD版の需要は今後もある訳ですから、販売店が気にするような販売店は不要なんて事にはならないと思います。
せめて『IEEE 802.11b/g準拠』であれば『IEEE 802.11g』で接続した時は最大約54Mbpsの速度になるので、多少はマシになるとは思うんですがねぇ・・・。
さて、またも長くなってしまいましたが、現在の僕の『PSP go』の印象は相変わらず微妙です。
現在公開されている情報からすると、PSP-1000~3000を利用しているユーザーがPSP goに買い換える必要性はまったく感じられません。
今現在僕はPSP-2000を利用していますが、PSP goでゲームをプレイする気にはならないですね。
せいぜい、音楽や動画の為のオーディオプレイヤーとしてしか価値を見出せていません。
何か、こう、『これは・・・!』と思わせるような『何か』がないとPSP goって伸び悩むと思うんですよねぇ・・・。
任天堂の大ヒットハードである『DS Lite』の後継機『DSi』は順調に伸びていますが、『PSP go』は伸びないような気がするなぁ・・・。
発売日が11月1日ですから、おそらく日本向けの詳細が発表されるのは9月24~27日の『東京ゲームショウ』じゃ無いですかね?
それまではまぁ、生暖かい目で見守って行きましょう。
ではでは、今日はここまで。
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